そのひとつひとつが、本当に重たくて、深くて、せつなくて、
人生を楽に考えてるこっちまで、黄昏気分になってしまった。
野際陽子の演技は、長年の経験から溢れる貫禄もあり流石に上手い。
そのうえ、なんか70歳超とは思えない熱っぽさすらをも感じた。
それは多分8年間ずっと観続けてきた馴染み深いキャラだからかも。
平田満との会話も良かったが、そこではまだ一般論の域を出てない。
まぁ、歳とりゃ誰しもがそんな事を考えるよなと軽く観ていられた。
しかし、後に杉浦にぶつけたのはまさに橘の本音。一転して重たい。
杉浦と全く同じ様に「橘デスクともあろうお方が…」と思ってたら、
その直後にガツンと響く台詞がきて、感動した。心憎い展開だった。

最後の方まで明かされなかった、橘の休暇の真相にはビックリした。
話を聞いて随分経ってから、温泉じゃなかった事に気づいた杉浦。
普通なら遅いな!と笑うトコなんだが、自分も似た様なもんだった。
よく考えたら、一連の流れに、あの親友の話は必然。
けして付け足しなんかじゃなく、それを前提に構成されたもの。
温泉旅行と思わせるのは製作者側の意図。それにまんまとハマった。
「個室露天じゃなかったのか…」これまた、杉浦と全く同じ感想だ。
なんか今回は、すっかり杉浦の目線で観てた。同調度が高かった。
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